堅いものを咬んで顎を大きく?
- スマイルコラム
お子様の歯並びを気にされて来院される親御さんに
『堅いものを食べさせなかったから、顎が成長しなかった』
と、ご自分を責めている方がいます。
確かに昔に比べると、柔らかい食べ物が増えていますが
堅いものを食べたからと言って、顎の骨が大きくなる事はございません。
歯の凸凹が多い方と少ない方の違いは、ある程度は遺伝で決まりますが
しっかり咬んでいるか、いないか。
通常、上の奥歯は頬側(外側)に、下の奥歯は舌側(内側)に
向かって生えてきます。
上の歯と下の歯がぶつかり始めると、咬む力によって真っ直ぐに
生えていくように、向きを変えます。この現象により、歯列が広がって
少ない凸凹なら改善することがあります。
つまり、柔らかい物でも、しっかり咬んでいれば良いのですが
柔らかいと、咬む回数が減ってしまうので、効果は出にくくなります。
そのため「堅いものを食べましょう。」と言われているのですが、
少しずつ解釈が変わり、堅いもので顎を大きくする、ということに
なってしまっているのだと思います。
しかし、凸凹の原因は様々です。そして歯並びが悪いのに
しっかり咬みましょうと言っても無理な話です。
歯並びの成長には先天的な要素と、後天的な要素が密に関係してきます。
まずは、しっかり咬めているのかどうか
お近くの矯正歯科医に診てもらいましょう。